レッドリストとは?
IUCN(国際自然保護連合)がまとめている世界の絶滅のおそれがある野生生物のリスト
ロイヤルペンギンは、南極海周辺を取り巻く島々に生息するペンギンの一種です。推定個体数は85万つがい。この決して数の少なくない鳥が絶滅危惧種とされる理由は、繁殖地が極めて限られていること。なんらかの危機に襲われた場合、全滅してしまう恐れがあるのです。
現在確認されている繁殖地は、オーストラリアと南極大陸のちょうど真ん中に浮かぶマクォーリー島のみといえます。南北34キロ、東西5キロの小さな火山島にいくつもの集団繁殖地(コロニー)が作られ、ロイヤルペンギンのほぼ全てが集まって繁 殖しているのです。
マクォーリー島を襲った危機
19世紀末には人間によってたくさんのペンギンが狩られました。寒い海域にすむペンギンが蓄えている、厚い皮下脂肪を目当てにした乱獲です。その後ペンギン猟は禁止され、保護の努力が続けられてきた結果、この鳥は数を回復してきました。現在は海鳥とアザラシなど海獣類の楽園として、島全体が世界遺産に登録されています。
それでも繁殖地が限られているという現状は変わりません。誤飲する海ゴミの影響や地球温暖化による気候変動など、新たな問題も心配されています。
情報提供:WWFジャパン
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