仙台市立西多賀小学校「栄養教諭と給食の献立を考える」

今月は南砺市立城端小学校の「ギフチョウの放蝶」を紹介します。
ギフチョウとは、環境省で絶滅危惧Ⅱ類に指定されている蝶です。昔は城端地区にたくさん生息していましたが、高速道路を作る際、数が減っていることがわかりました。そこで地域の方と高速道路を管理する中日本高速道路、城端小が協力して、ギフチョウを守る取り組みを2000年に始めました。
城端小の3年生は春にギフチョウの卵を受け取り、夏にサナギになるまで育てます。毎日餌となる「ヒメカンアオイ」をあげたり、ふんを片付けたりするなど、成長を観察しながら大事に飼育します。その後サナギを「ギフチョウの里づくりの会」の方に渡し、羽化するまでのお世話をしてもらいます。
翌年の4月、子供たちが4年生になった春、城端サービスエリア内に生えている植物「ヒメカンアオイ」のそばに、ギフチョウを放しました。
羽化したばかりの蝶は羽が柔らかく、すぐに羽ばたくことができません。それでも子供たちは、ギフチョウが柔らかい羽をゆっくりと広げる様子をじっと観察しました。羽ばたき始めると「わぁっ!飛んだ!」と大きな声を上げて喜んでいました。
今年放した蝶は62匹。長年の活動が実を結び、サービスエリア内で確認されているギフチョウの卵は、年々増えています。