呉羽丘陵の環境を整える竹林整備
今月は富山市立五福小学校の「竹林整備体験」を紹介します。2016年に当時の5年生が、山に生える竹が増えると山に悪い影響があるという点に興味を持ったことからこの活動が始まりました。以降、呉羽丘陵の整備を行う「きんたろう倶楽部」の方に協力してもらい、ふるさとの自然や山を守る活動について5年生が学んでいます。
子供たちは「総合的な学習の時間」の「発見!ふるさとの森調査隊」という学習で「きんたろう倶楽部」の方の話を聞き、竹を切る作業について知りました。竹を切ることで山の環境を整えられること、山を整備することがどれだけ大変かを感じるため、実際現地で体験することに。自然豊かな呉羽丘陵を歩き、季節の植物や生き物を間近で見ながら目的地を目指す途中「幻の滝」を見ることができ、子供たちは山のふもとからは見ることができない自然に驚いていました。
目的地に到着した後、のこぎりの使い方を教えてもらい、いよいよ作業開始です。切り込みを入れて高さ10m近くある大きな竹が倒れると、「お~!」と、大きな歓声と拍手が湧き起こりました。その後、切った竹をさらに3、4つに切り分けて収集場所へ運びます。短く切っても竹は重く、子供たちは声を掛け合い、協力して運び、身をもって作業の難しさを知りました。
子供たちは「『きんたろう倶楽部』の方は、斜面の急なところで竹を切って山のために頑張っていてすごい」「竹は堅くて切りにくかったけれど、切った後には達成感があった」「山は人が手を加えることでよい環境になるのだと分かった」と、山を整えるために必要なことや大変さを学んだようです。
後日、呉羽丘陵の自然、歴史的な魅力や問題点などをまとめ、クラスで発表会を行いました。話を聞き、体験し、学んだことを発表するという活動を終えた頃には「呉羽丘陵はふるさとの森」「自分たちにできることをしたい」という意識が子供たちに芽生えていました。