小学3,4年で始まるギャングエイジとは?男女の違い、理解できない行動を教育カウンセラーが解説

共通

ソクラテスのたまご

更新

小学校3年生になると学校から「ギャングエイジなので家庭でも目を配って…」などと言われますがギャングエイジって一体何? 何を心配して、どんな対応をしたらいいの?

教育カウンセラーでありベテラン教員の望月保美さんが、ギャングエイジを解説するとともに親の対応についてアドバイスします。

 

ギャングエイジとは

言葉の響きからして危うい雰囲気が漂う「ギャングエイジ」ですが、文部科学省のホームページでは、ギャングエイジについて次のように解説されています。

9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能となる。自分のことも客観的にとらえられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著になる(いわゆる「9歳の壁」) 。

身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。

また、集団の規則を理解して、集団活動に主体的に関与したり、遊びなどでは自分たちで決まりを作り、ルールを守るようになる一方、ギャングエイジとも言われるこの時期は、閉鎖的な子どもの仲間集団 が発生し、付和雷同的な行動が見られる。

引用元:子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題/文部科学省

付和雷同とは、他人の言動に同調するというような意味があり、つまりギャングエイジとは、小学3年生以降が当てはまり、子どもだけの集団で自分たちのルールに従って行動するものの、仲間たちの意見や行動に流されやすい時期ということ。

教育カウンセラーの望月保美さんによると、子どもたちはこの集団の中で人との付き合い方や仲間意識、大人を頼らず自分たちのルールで物事に取り組み、問題を解決していく力を身に付けていくのだそう。

「ギャングエイジというと、親御さんの中には集団で悪いことをするといったイメージをもつ方もいますが違います。ギャングエイジは集団の中でルールやモラルやマナーを身に付けていく時期なんですよ。グループになると試行錯誤する中で悪いことをしてしまうことがあるかもしれませんがそれも発達過程のひとつ。悪いこと・異常なことではないんですよ」(望月さん)

 

親世代とは違う令和のギャングエイジとは

しかし、最近はギャングエイジの状況も親世代の頃とは変化しているようです。

ギャングエイジのない子どもも増えている

文部科学省のホームページでは、現在の小学高学年の課題に「ギャングエイジを経ないまま成長する子どもが増えている」とも記しています。

「本来のギャングエイジというのは、サッカーや野球ができるぐらいの大人数の集団なんです。ですが、今の子どもたちは習い事に忙しかったり、都心だと遊べる広い場所がなかったりして集団で遊ぶことが難しくなっています。時間的、スペース的にギャングエイジが成り立たなくなっているんです」(望月さん)

確かに放課後の公園などを見ていても3~4人ぐらいのグループで遊んでいる子どもたちが多い印象です。しかし、集団が少人数化することで何か問題はあるのでしょうか。

「本来は、大人数で遊ぶなかでガマンすることや他人と意見が違ったときに心の中でどう折り合いをつけていくのかというようなことを学び、小学校5,6年生になると、もっと気の合う少人数のグループになっていくのが発達の流れでした。ですが、今は大人数で遊ぶ機会がないので、大きな集団の中での立ち位置や調和のとり方が苦手な子が増えていたり、教師の立場でいえば学級もまとまりにくかったりする傾向があると思います」

しかし、時代の流れや社会事情にはあらがえないもの。令和を生きる子どもたちの令和の少人数グループ版ギャングエイジについてクローズアップしてみましょう。

 

リンク先では、令和の時代のギャングエイジの特徴や、ギャングエイジのはずなのにひとりぼっち…という子の対応をご紹介します。

全文は教育情報サイト「ソクラテスのたまご」でご覧ください。

 

一覧に戻る

オススメ情報