レッドリストとは?
IUCN(国際自然保護連合)がまとめている世界の絶滅のおそれがある野生生物のリスト
カエルやイモリなどの両生類は皮膚が薄く、塩分の高い海水などに長時間耐えることができません。このことは、両生類が海を越えて分布を広げることがとても難しいことを示しています。
アフリカ大陸の東にあるマダガスカル島。この島には200種を超えるカエルが生息しています。中にはマダガスカルカエル科という、ここでしか見られない種類も。ここのカエルの祖先たちは、マダガスカルがまだ大陸と陸続きだったころにやってきて、独自の進化を遂げたようです。
島の中東部に分布するキンイロマダガスカルガエルは、そのうちの1種です。標高920~960メートルのごく限られた山地に広がる、タコノキを主とした熱帯雨林にのみ生息しています。
失われゆくマダガスカルの森で
キンイロマダガスカルガエルの総個体数は不明ですが、とにかく生息域の森が限られています。そのためここが失われると、一気に絶滅する可能性があるのです。実際、その貴重な森は、農地開発や伐採、そして火災などによって分断と縮小を続けており、深刻な危機にさらされています。
美しい姿を狙った、ペットにするための捕獲も脅威ですが、最大の問題はやはり森林破壊。近年になって、近隣で新たな生息地が発見されたともいいますが、そこでもまた森が脅かされています。捕獲や取引の規制徹底と、タコノキの森の保全に、急いで取り組まなければなりません。
情報提供:WWFジャパン
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