地域の冬の特産品、干し柿作りに挑戦
今月紹介するのは、舘矢間小学校の「干し柿作り」です。ふるさと教育の一環として、丸森町の冬の特産品である干し柿『ころ柿』について、5年生が学んでいます。渋柿の収穫から干し柿完成までを通して「渋柿がなぜ甘くなるのか」を学習や観察をしながら理解を深めます。
干し柿作り当日、地元農家の協力により300個ほどの『蜂屋柿』と呼ばれる渋柿が準備されました。児童たちは皮むきの注意点を聞いた後、皮むき器を使って皮をむいていきます。手が滑ったり、表面をデコボコにしてしまったりと慣れない様子でしたが、こつをつかむと皮むきの速さやきれいさを競うほどに成長。中には、干し柿になる前の味に興味をもち、柔らかくて干し柿にできない渋柿を食べてみて、渋さに驚く姿も見られました。
皮をむいたら木枠に12個並べて、へたの枝にひもをくくりつけ、コンテナの中へつるします。全てつるし終えたら、硫黄燻蒸の様子を見学。硫黄を燃やして40分ほど柿を煙でいぶすことでカビや酸化を防ぎ、柿の色つやも良くなるそうです。燻蒸後は、学校敷地内の風通しが良い場所に約1カ月干して完成です。
児童たちは「早く食べてみたい」と話し、担任の先生は「地域について学び、未来のふるさとを担う人になってほしい」と話していました。完成した干し柿は、自宅に持ち帰る他、お世話になった地域の方々に届けるそうです。