ホテイウオ

山形県

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今回はホテイウオを紹介します。名前の由来にもなっている七福神の布袋様のような丸っこい体でふよふよと泳ぐ、かわいらしい魚です!

 

ホテイウオってどんな生き物?

丸くて柔らかい体

ホテイウオは、朝鮮半島からカナダにかけて、日本にも福井県と京都府にまたがる若狭湾より北の日本海、神奈川県より北の太平洋、そして北海道に生息しています。主な食べ物は、子供の頃はエビなどの甲殻類、大人になるとクラゲ類など。成長するにつれて食べるものが変わるのです。
ホテイウオには他の魚のようなうろこがありません。そのため布袋様のような丸っこい体は柔らかく、触るとぶよぶよしています。また第1背びれは皮膚の下に埋もれているので、見た目には大きい背びれが無いように見えます。

 
 

ピタッとくっつく吸盤

ホテイウオの大きな特徴は、なんといってもおなかにある大きな吸盤です。これは腹びれが変形したもので、岩などにくっつくことができます。この吸盤はふ化したばかりの子供にもあり、大人になると雄は黒っぽく、雌は黄色っぽい色になります。

 
 

「ホテイウオ」の他に呼び方はあるの?

山形県の庄内地方では「ごっこ」「ほでうお」とも呼ばれておる。北海道では鍋や汁物など、冬の味覚として親しまれておるそうじゃ。

 
 

お父さんが卵を守る!

産卵期である冬になると、ホテイウオは浅瀬の岩場に上がってきて岩の隙間などに産卵をします。卵を守るのは雄の役目です。そして、産卵から卵がふ化するまでの間に、親の魚は死んでしまいます。

ふ化した赤ちゃんはしばらく浅瀬で生活し、成長とともに夏頃には沖合へ移動。その後は水深100m辺りで漂って生活します。

 
 

加茂水族館の仲間たち!

加茂水族館で産まれた卵を加茂水産高校でふ化させた、現在2歳くらいのホテイウオたちを紹介します。

ふ化後、水族館にやってきたときは5mmほどしかありませんでした。現在は成長して10~15cmほどです。普段は岩や壁にくっついてじっとしていますが、泳ぐこともよくあり、ふよふよと水槽内を漂っている姿を見ることができます。

 
 

情報・画像提供
鶴岡市立加茂水族館/山形県鶴岡市今泉字大久保657-1
https://kamo-kurage.jp
※2018年3月時点の情報です

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