ワシントン条約「イッカク」

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ワシントン条約とは?

絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約

イッカクは、北極圏の海に生息する小型のハクジラ類です。体長は3.4~3.9mほどで背びれが無く、ずんぐりとした体型をしています。大きな特徴は、雄が持つ頭から突き出た牙。平均で長さ2m、重さ8kgもあり、この姿から「海のユニコーン」とも呼ばれています。イッカクにとって牙は、雄同士で高く掲げて優劣を競ったり、獲物の魚を叩いて気絶させたりする大事なものです。

 

装飾品や薬の原料

イッカクの牙は、古くから装飾品や薬の原料として取り引きされています。現在はワシントン条約附属書Ⅱに掲載。輸出国の政府が発行する許可書がある場合のみ、取り引きが許可されています。特に生息国の一つであるカナダでは、捕獲の許可は先住民に限るなど厳しい保護が行われています。しかし、少なからず違法な取り引きが行われているのです。

 

日本もイッカクの牙が売られている国の一つ

日本でも、江戸時代からイッカクの牙が少量ながら利用されてきました。最近の調査では、今のところ日本での利用が大きな割合を占めるような調査結果は出ていません。しかし、突然人気が出て利用が急増すると、密猟や違法な取り引きが増え、その結果、絶滅の危機が近づいてしまうかもしれないのです。今後もどう守り、どう利用していくのかを考えなければならない動物です。

 

情報提供:WWFジャパン

WWFは、人と自然が調和して生きられる未来をめざす国際的な環境保全団体です。

問い合わせ:WWFジャパン
ホームページ:https://www.wwf.or.jp
メール:hello@wwf.or.jp
電話:03-3769-1241

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