レッドリストとは?
IUCN(国際自然保護連合)がまとめている世界の絶滅のおそれがある野生生物のリスト
世界に「珍獣」と呼ばれる動物は多くいますが、ターキンはまず、その一種といってよいでしょう。ヤギとウシを混ぜたようなその姿。ある研究者は、長い鼻が伸びた顔を見て「ハチに刺されたヘラジカだ」と言ったとか。
生息国は中国やブータン、インド、ミャンマー。生息環境も、標高1,000メートルの亜熱帯林から、竹林、標高4,000メートル以上の高地草原までさまざまです。その中を、季節に応じて群れの規模を変え、移動しながら暮らしています。
まだ謎の多い動物
ターキンは地域によって4つの亜種に分けられますが、個体数が推定されているのは1亜種のみ。亜種はそれぞれ、異なった毛色をしており、生息環境や習性にも違いがあるとみられています。このうち中国に生息する2亜種は、ジャイアントパンダなどの希少な野生生物と生息域が重なっているため、保護政策の効果によりよく守られています。しかしインドやミャンマーと中国の国境付近などでは、ターキンが保護動物であるということ自体がなかなか認識されず、密猟が後を絶ちません。
狩猟と、森林伐採や観光などによる自然環境の破壊。そして保護活動に欠かせない、生息状況や個体数などといった情報の不足が、今ターキンを取り巻いている主な問題です。
情報提供:WWFジャパン
WWFは、人と自然が調和して生きられる未来をめざす国際的な環境保全団体です。
問い合わせ:WWFジャパン
ホームページ:https://www.wwf.or.jp
メール:hello@wwf.or.jp
電話:03-3769-1241