へそ大根をみんなで作りました
今月紹介するのは、筆甫小学校が取り組む「へそ大根作り」です。自然の恵みと丁寧な手仕事で生まれる地域の特産について、実体験を通して学べるようにと昨年から行っています。
へそ大根とは、筆甫地区で古くから親しまれている保存食です。輪切りにした大根をゆでてから串に刺し、1カ月ほど天日干しにします。標高300mに位置する寒暖差を利用し、昼と夜で凍ったり解けたりを繰り返し、自然乾燥させることで完成します。串を刺した穴が乾燥すると、へそのように見えることから、その名がつきました。
児童が育てて収穫した大根を使って、へそ大根づくりの名人である庄司さんの協力の下、全校生12名でへそ大根を作ります。大根を洗い、皮をむき、2.5cmの厚さの輪切りにするなど、学年ごとに役割分担をして進めていきました。ゆでたて熱々の大根は水分を含んで重くなるため、丈夫な園芸用の支柱を串に使います。1本に20個ほど刺し「あっつい!」「重い!」と声を上げながらも楽しそうな児童たち。大根を刺した串は干し台に掛け、できるかぎり大根同士の間隔を空けて隙間を作り、風の通りを良くします。
「みんなと一緒に協力して作ったので、立派なへそ大根になったらいいなと思います。食べるのが楽しみ!」と話していました。完成品は「ひっぽのお店 ふでいち」で、販売も予定しているそうです。
※当記事は、2020年1月14日に取材した内容をもとに構成しています。