伝統の槇島ほうきを作っています
今月紹介するのは余目第三小学校が取り組む「槇島ほうき作り」です。一度作ると50年は使えるという丈夫な槇島ほうきは、槇島地区で200年前から代々受け継がれてきました。その伝統を次世代へつなぐため、2013年から「槇島ほうき手作りの会」の方に協力してもらい、毎年4年生が取り組んでいます。5月にほうきキビの苗を定植し、水やり・草取り、刈り取りも自分たちで行い、ほうきを作るところまで一通り体験します。今回は刈り取り作業を取材してきました。
学校の隣にある畑では、苗からお世話したほうきキビが高さ3mほどまで成長していました。はさみを使い、穂先から1mほどの長さで刈り取っていきます。刈り取った物は茎の皮をきれいにむいた後、20本で一つの束を作ります。茎が硬くて切るのに苦労しながらも楽しそうな児童たち。友達と協力し、刈り取りが得意な子、皮むきが得意な子で役割分担している姿も見られました。刈り取った数は42束になり、例年よりも多いそうです。この後、乾燥させて実を取り除き、2月のほうき作りに使います。
講師役の日下部さんは「4年生が60歳まで使えるよう、物を大切に扱うことも学んでほしいという思いがあります。今は掃除機が主流の時代ですが、先人が使ってきたほうきの便利さも伝えていきたいです」と話していました。