江戸時代から続くたこを作りました
今月紹介するのは、生出小学校の「たこ作り」です。30年前から毎年、1年生と3年生がたこ作りに挑戦しています。生出学区の風物詩だったたこ揚げ大会をきっかけに、地域の人と関わりながら伝統を知るために始まりました。たこ作りを指導するのは、地域に住む「仙台凧の会」の遠藤茂樹さんです。今回は3年生の様子を取材しました。
3年生が作るのは、仙台地方に江戸時代から伝わる伝統的な手作りたこです。形がスルメに似ていることから「するめ天旗」で呼ばれ、天旗とはたこの方言です。児童たちは事前に、40cm四方のひし形の和紙に、思い思いに絵を描いて準備していました。
遠藤さんお手製の竹ひごを受け取り、ボンドで貼り付けます。その上から補強の紙を貼り、手やしっぽとなる長い和紙も付け、糸を結びます。たこがよく揚がるためのバランスを確認しながら慎重に作業を進め、約2時間かけて完成させました。翌日にたこ揚げをした児童は「作り方は難しかったけど、すごく高く揚がったので頑張って作って良かったです」と話し、とても生き生きとたこ揚げを楽しんでいたそうです。
先生方は「地域の人々に支えられて生活しているということを知り、大人になったときに『今度は自分たちがこの町を作っていくんだ』という気持ちを持ってほしい」と話していました。