いい子ほど大人になってからが心配!?“いい子症候群”の原因と親の対応とは

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物分かりがよくてやさしい子。そんな育てやすい“いい子”に育たいと思う親は多いもの。

しかし、“いい子”でいることが子どもの幸せな未来に繋がるとは限りません。いい子症候群とは、人の顔色を伺ってばかりで自主性がなかったり、自己決定ができなかったりという子のこと。一見いい子に見えても心に問題を抱えています。

大切に育てているはずが、なぜいい子症候群になってしまうのか原因や対応について教育カウンセラーの望月保美さんに話を聞きました。

 

いい子症候群の特徴とは

小学校教員として約40年のキャリアがある望月保美さん。多くの子どもたちと出会ってきた中でいわゆるいい子症候群かもしれないと感じた子どもたちにはいくつかの共通点があったと話します。

「いい子症候群と感じる子たちは、そろって素直に言うことを聞いてくれるし、どんなことも言われた通りにきちんとこなすし、間違ったことは何もしないし本当にいい子なんです。はたからみれば育てやすい子、手のかからない子なんですよね」

しかし、いわゆる普通の“いい子”は何かがうまくいったときに「私一生懸命やったんだよ」ということをアピールするのに対して、いい子症候群の子は失敗を何もしていないのに、いつも『これでいいのかな?』『大丈夫かな?』と周りの様子をうかがっていて自信がない様子だと感じていたそう。

いい子症候群の子は、クラスの中では目立たず、輪を乱すようなこともしない立ち位置ですが、「おとなしいというよりはオドオドしている」印象で、遊んでいてもどこか表情が暗い気がしていたと望月さん。

とはいえ、友達がいないのかといえばそんなことはないようで…。

「リーダータイプの子にとってはいい子症候群の子は自分に従ってくれるし扱いやすいタイプなんですよね。遊びたいものやことがあってもいい子症候群の子は、自分の意見を言わないで一歩引いたところがありますからね」

一方で、学習面では自由に発想するようなこと、自分を表現することが苦手な傾向があるようです。

「例えば、図工の時間に『画用紙いっぱいに絵を描きましょう』と言っても周りに余白が大きく空いていたり、粘土工作でも全部を使って大きな作品を作るより、小さくちぎって小さな作品を作りがちです。しかも、そこを教員に指摘されてしまうと過度に『失敗した』と感じて落ち込んでしまいます。いい子症候群の子は自分の失敗を受け入れにくく、落ち込んだときに立ち直りにくい印象があります」

 

いい子症候群チェックリスト

ここまで読んで、もしかして「うちの子もいい子症候群かも?」と思った人もいるかもしれません。そこで、チェックリストを用意しました。次の項目で当てはまるものがいくつあるか数えてみてください。

いい子症候群チェックリスト

□表情がいつもどこか暗い
□感情表現が苦手
□やりたいことや欲しいものなど自分の意見を言わない
□食べたいものを聞くといつも「何でもいい」「お母さんのいいものがいい」などと答える
□人とコミュニケーションを取るのが苦手
□テストでいい点数をとっても不安な様子
□必要以上に失敗を恐れ、正解だけを求める
□イヤと言ったり、反論したりしない
□ささいなことも自分で判断できない
□すぐに親や大人の指示を求めてしまう

どうでしたか? 8個以上当てはまるのであればいい子症候群傾向が強そうです。また、4個以上当てはまる場合もいい子症候群要素があり、要注意です。

 

続きでは、いい子症候群になってしまう原因と、わが子がいい子症候群のまま大人にならない方法をご紹介します。

全文は教育情報サイト「ソクラテスのたまご」でご覧ください。

 

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