レッドリストとは?
IUCN(国際自然保護連合)がまとめている世界の絶滅のおそれがある野生生物のリスト
スマトラオランウータンは大型類人猿の一種で、インドネシアのスマトラ島にのみ生息しています。オランウータンは基本的に樹上生活者です。地上に降りることがある種もいますが、スマトラオランウータンは、特にメスは、まず地上に降りることがありません。
このことが、森林破壊に対するスマトラオランウータンの非常な弱みになってきました。少しでも森が分断されれば、生活できる範囲が決定的に狭められることになるからです。
消えゆくスマトラの熱帯林とともに
森林破壊の主な原因である木材や紙パルプ原料を目的とした伐採や、アブラヤシ農園への開発は、今も深刻な脅威になっています。スマトラオランウータンは、19世紀半ばまで、スマトラ島の北~中南部の熱帯林に広く分布していました。それが20世紀後半までに著しく減少したのです。
2004年の推定では、北部の山岳地帯の森に7,300頭あまりが生き残るのみとされています。しかしその生息域の大半は、現在も保全の対象になっていません。
オランウータンを本当に守るためには、スマトラ島に残された貴重な熱帯林を、厳しく守る必要があります。しかしそのための法的な措置は、残念ながら遅れをとっているのです。
情報提供:WWFジャパン
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