レッドリストとは?
IUCN(国際自然保護連合)がまとめている世界の絶滅のおそれがある野生生物のリスト
ヘビクイワシは、世界の中でも、最も奇妙な姿をした鳥の一種といえるでしょう。広げると2メートルにもなる翼を持ちながら、一日数キロの距離を歩き回って過ごし、獲物のヘビやトカゲなどの小動物を探しています。敵に襲われても走って逃げるという、かなり徹底した地上生活者ぶりです。
こうした鳥は、大抵飛ぶ力が弱くなっているものですが、ヘビクイワシは飛ぶ力にも優れています。樹の上に巣をつくり、つがいで高く舞い上がって急降下するという勇ましい求愛行動をとるのです。
アフリカの自然の危機とともに
生息地はサハラ砂漠以南のアフリカ。大陸西部および中部の森林地帯を除く、ほぼ全域に分布しています。一昔前まで、サバンナではさほど珍しくない鳥でした。
それが2011年、レッドリストの「危急種」に指定されたのです。大きな理由は、サバンナや草原などの開発や、放牧地の拡大により、生息環境が悪化したこと。近年繰り返される、干ばつの影響も受けた可能性が指摘されています。
個体数は推定7万羽以下だろうといわれているヘビクイワシ。これだけ広く、多様な環境に適応した彼らが絶滅を心配されている事実は、アフリカの自然の危機といえるかもしれません。
情報提供:WWFジャパン
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