伝統的な農作業姿で田植えをしました
今月紹介するのは、南平田小学校が取り組む「稲作体験」です。地元の米作りについて知るため、5年生が社会科と総合学習の一環として、伝統的な農作業姿で田植えなどに取り組みます。地元の農家の方々が先生役になり、1992年から毎年実施。女子は「ハンコタンナ」「かすりの着物」「もんぺ」という昔ながらの姿で、男子は体操着姿に「すげがさ」を被って田植えをします。昔、庄内地方の女性は農作業時にハンコタンナという黒い布を、日焼けや虫刺され防止、汗止めとして顔に巻いていました。すげがさは、通気性がよく日光を遮るため、太陽の下で長時間作業する際に被ったそうです。
農家の方から説明を聞く児童の表情は真剣そのもの。10cm程に育った「つや姫」の苗を持ち、恐る恐る田んぼに素足で入ります。初めて田植えをする児童が多く、泥の感触に歓声が上がっていました。苗は、5~6本を田んぼに付けた十字の印に指で挿し込むように植えます。田植えは約1時間で終わり、田んぼのすぐ横にある用水路で足を洗います。
児童たちは「昔の人の大変さが分かった」「田んぼの中がぬるぬるして気持ち悪かった」「足が抜けなくて転びそうになったけど楽しかった」と話していました。今後は苗の成長を観察しながら、秋には稲刈りと足踏み脱穀を行い、収穫感謝祭でおにぎりなどにして新米を味わいます。