クロソイ

山形県

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今回はクロソイを紹介します。日本各地の海にいるため、ナガラゾイ・クロカラ・クロスイ・ドコなど、地方での呼び名がたくさんあります。

 

クロソイってどんな生き物?

成長や季節によって海を移動

生息地は日本各地にわたり、朝鮮半島や中国にもいます。生活している場所は、水深100mよりも浅い岩礁域。若いクロソイは、漁港や防波堤周辺にいることが多く、成長すると水深30m前後の岩場へと移動します。
十分に成長したクロソイは、季節ごとに生息域を変えます。春から夏は水深の浅い沿岸で生活し、秋から冬は水深の深い沖合へ移動します。

 
 

卵ではなく赤ちゃんを産む

秋から冬にかけての期間に交尾を行います。雌の体内に送り込まれた精子は一時休眠し、卵が成熟する翌年の春に受精。卵ではなく、赤ちゃんの状態で産みます。
ゼリー状の物に覆われ、塊で産み出される赤ちゃんたち。このままでは動けないため、親魚が胸びれや尾びれを動かして、1匹ずつ散らばるようにします。

 
 

肉食で大きな口をもつ

口は大きく、上顎よりも下顎がやや長い「受け口」です。肉食で、餌は小魚、カニやエビなどの甲殻類、イカやタコなどの頭足類を食べます。
大きく口を開けて、勢いよく吸い込むようにして食べます。目と口の間にある3本のとげもクロソイの特徴の一つです。

 
 

活動しているのは昼と夜のどっち?

夜行性の魚で、昼間は海底の岩陰や人工魚礁の間に入り込んであまり動かんぞ。日没前後から、集団で活発に泳ぎ始めるんじゃ。

 
 

野生のクロソイを展示中です!

開館中は、擬岩に寄り添うようにしたり、隙間に入り込んだりして、じっとしていることが多いです。当館では一口大に切った魚肉を餌にしており、夕方の餌の時間には、上向きになって餌を待ち構えているクロソイの様子が見られることもあります。

 
 

情報・画像提供
鶴岡市立加茂水族館/山形県鶴岡市今泉字大久保657-1
ホームページ:https://kamo-kurage.jp
※2023年3月時点の情報です

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