イエナプランはドイツのイエナ大学が発祥の教育モデルで、シュタイナー教育と並び世界的に有名な教育方法です。
今回は、そんなイエナプランについて特徴やメリット・デメリットを紹介。また、日本でイエナプランを実践している学校についても紹介します。
なぜイエナプラン教育が生まれたのか
はじめに、イエナプラン教育がなぜ生まれ、どのように世界に広がっていったのかを紹介します。
イエナプランはドイツで生まれた新しい教育
イエナプラン教育を生み出したのは、イエナ大学の教授をしていたペーター・ペーターセン。
当時、ドイツでは子どもの自主性を重視する「新教育運動」が盛んに行われており、彼は運動の指導者の立場として活躍していました。
そして、新教育運動の影響を受けながら、下記のような当時では斬新だった教育方法を実践したのです。
- 学習内容を科目で分けずに指導
- 指導方法は、子ども一人ひとりに応じて変えていく
- 保護者が積極的に学校教育にかかわる
さらに、社会に積極的に参加できる子どもを育成するために学年別のクラス編成をやめるという画期的な教育方法も実践しました。
学校を卒業後の社会では、年齢や宗教、社会階層が異なる人々と関わることになります。そこで学校も社会と同じように異なる背景をもつ人が混在する環境にしたのです。
イエナプラン教育はオランダで広がっていった
その後、イエナプランの教育方法は、主にオランダで広がっていきます。オランダで初めてのイエナプラン教育を取り入れた学校が設立されたのは1960年。その後はオランダの教育改革の影響もあり、各地にイエナプラン教育を取り入れる学校が増えていきました。
日本イエナ教育学会の調べでは、2020年現在、オランダ国内に200校以上のイエナプラン小学校があるそうです。この数は、イエナプラン教育発祥の地であるドイツよりも多くなっています。
日本で注目を集め始めたのは2000年代
日本でイエナプラン教育が広く知られるようになったのは2000年代です。それ以前にも、学者の間でイエナプラン教育について議論されることはありましたが、イエナプラン教育が一般的に広がった背景には教育研究者であるリヒテルズ直子さんの活躍があります。
彼女が書籍を執筆したり、講演会などで積極的に行ったりしてイエナプランを普及させていき、2010年には日本イエナ教育学会が結成され、毎年イエナプランの研修会等も行われるようになっています。
続きでは、イエナプランの特徴や、イエナプラン教育を受けられる学校をご紹介します。
全文は教育情報サイト「ソクラテスのたまご」でご覧ください。