まずは22年前から師事しているDr.John Flutterの動画をご覧ください。
そのあと解説をします。
動画の要約です。
不正咬合や歯並び、顔立ちが悪い原因はどこにあるのでしょうか?
Dr.Flutterはふつう歯科矯正医が興味を持たない、次の分野を研究してきました。
顔の外観の改善、口を閉じて鼻からの呼吸の確立する重要性です。
そして成長中の子どもにおける縦方向の成長を、前方への成長に変える治療方法を考案しました。
また体の姿勢と不正咬合の関係を把握するため、カイロプラクティックの専門家などと協力して研究を重ねてきました。
頭蓋骨、脊椎、呼吸パターン、体の姿勢、顎(アゴ)の動きやバランスも研究しています。
聞きなれない考え方も多少はあるでしょうが、こうした分野についてはかなりの資料が長年にわたって残されています。
歯科学以外の医療の分野で従事している人々から、われわれ歯科医がこれまで100年以上にわたって自分だけの縄張りと思っていた分野について、教わることはまだまだたくさんあります。
顎(アゴ)や口の周りの筋肉や、頭の位置、姿勢などの動的な特徴が分かるようになりました。
また歯や頭や顎(アゴ)が独立した単体ではなく、体に統合された一部であることも
はっきりわかります。
歯科矯正治療の長期的安定性を探るために、歯を越えた所にその鍵があるのではないかと思ったのです。
歯科矯正医はそのごく初期の頃から、筋機能と不正咬合との関係については認識しています。
問題は患者の正しくない機能を変えるにはどうしたらよいかということです。
筋肉パターンを変えるには多大な時間が必要だからです。
これまでいろいろな方法を試しましたが、あまりうまくいったことはありませんでした。しかし近年になってトレーナーと呼ばれる装置を使って筋機能を変えることがうまく出来るようになってきました。
人間の呼吸機能は、どの部分の身体機能よりも重要なものです。
成長する子どもは、安静時に鼻から呼吸するのが正常です。
もし子どもが永続的に口から呼吸する癖がついてしまうと、特定のパターンが
現れ始めます。
顔面の前方への正常な発達は起きません。
歯列弓の形状も理想的とは言い難いものです。
口での呼吸の癖は異常な発達の影響で、顔立ちが悪くなります。
歯並びや嚙み合わせを治す前に、まず鼻での呼吸の習慣をつけることが肝心と
言えるでしょう。
成長している子どもが確実に鼻での呼吸を覚えることは、
子どもの全般的な健康の向上にもつながります。
生理学的に見ても鼻での呼吸の方が、酸素の吸入効率が良いからです。
幼少の頃はきれいな顔立ちでしたが、ペットが原因でアレルギーが発症し、
慢性的な口呼吸のため成長パターンが変化し、顔立ちが崩れていった残念な症例です。
成人になってから、口呼吸になってもこのような骨格の変化は起こません。
いかに成長期の鼻呼吸の確立が重要であるのかよくわかる症例です。
最近もこの症例と同じような子どもが受診されましたが、前方に発育できず
鼻筋が少し曲がり、顔全体が後方に発育、下顎(下アゴ)が後退し
気道が狭窄した状態で来院されましたが、もう成長発育期の終盤でした。
この時期からでも歯並びだけはきれいにできますが、本来の健康的な嚙み合わせや
顔立ちに発育させる時間は残り少ないです。
このような症例は、診断基準が違うので学校検診で指摘されることなく、放置されているのが現状で非常に残念です。
このように慢性的な口呼吸は、顔出し猫背になる傾向があり、首こり、肩こりになります。
皆さんがよく驚かれるのですが、3才の子どもでさえ、もうコリが始まっています。
このように歯並びだけでなく、嚙み合わせや筋機能から診断をすると、実際は5人に4人、つまり80%程度の子どもたちに問題があるのです。
次回は、歯並びや嚙み合わせに影響を与える舌について学びましょう。
【片岡先生のコラム一覧】
①子どもの歯と顔について重要な事を学びましょうhttps://ecofami.com/special/detail/10597/?id=top_banner
②【動画あり】呼吸が顔立ち、歯並びに影響を与えることについて学びましょうhttps://ecofami.com/special/detail/11719/
③【動画あり】歯並びや嚙み合わせに影響を与える舌について学びましょうhttps://ecofami.com/special/detail/13509/
④【動画あり】歯並びや嚙み合わせに影響する嚥下(飲み込み運動)について学びましょうhttps://ecofami.com/special/detail/14881/
⑤【動画あり】歯並びや噛み合わせに影響を与える姿勢について学びましょうhttps://ecofami.com/special/detail/15798/
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