宮城の冬を代表する食材
ちぢみほうれんそうは、東松島市(矢本地区)が発祥といわれる宮城の伝統野菜です。現在も石巻地区・登米地区・仙台地区で栽培されており、おいしさが知れ渡ったことで全国的にも栽培されるようになりました。
ほうれんそうは寒くなると、凍らないように水分を減らし糖度を蓄えていきます。この作用をうまく利用した「寒締め栽培」という、寒さや霜にふれさせる方法で育てられた物が、ちぢみほうれんそうです。寒さに耐えるため、地面に張り付くような姿で育ち、厚めの葉の表面には名前の通りぎゅっと縮んだようなシワが入ります。つるりとした一般的なほうれんそうに比べて、その違いは一目瞭然です。
果物にも匹敵するほどの甘さ
「宮城県青果物標準出荷規格」では、ちぢみほうれんそうの標準規格を糖度8以上に定めています。最も高いときで、なんと糖度14以上!果物と同じくらいの甘さを味わうことができます。
ほうれんそうとちぢみほうれんそうの違い
ほうれんそう
■育て方
ハウス栽培(暖かい環境)
■見た目
・葉っぱがツルツル
・縦に長い
■売り方
束のまま
ちぢみほうれんそう
■育て方
露地栽培(寒い環境)
■見た目
・葉っぱがシワシワ
・横に平べったい
・普通のほうれんそうに比べて葉が厚い
■売り方
袋詰め(束にできない)
食材ひとくちメモ
保存方法
新聞紙に包んで、冷蔵庫で保存しましょう。傷みやすいので、2~3日で使い切るのがお勧めです。
選び方
葉が肉厚で全体的に縮み、茎や根の部分がしっかりしている物を選びましょう。