モンスターペアレントの実態。具体的な事例と対応方法を現役教師が告白します

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「モンスターペアレント」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。世間一般の常識を超えて、「それは無理でしょう。そんなことはできないでしょう」という不条理な要求を学校にする親のことです。

“モンスターペアレント”という言葉が登場したのは、10年ほど前でしょうか。今ではインターネットやメディアでよく見かけるワードですよね。

昔と今とで、親が教師に求める内容が変わったとは思いません。私自身、教師生活の中で親の対応に困ったという体験をしたのは数回ほど。けれども、モンスターペアレントについて同僚や周りから見聞きすることは以前と比べて増えているという感覚はあります。

今回は、私の体験談も踏まえながらモンスターペアレントの実態についてお話しようと思います。

 

教師が実際に遭遇したモンスターペアレント体験談

私が実際に体験したことです。かなり昔のことになりますが校に電話をかけてきて長話をしたり、放課後に直接、学校を訪れて「こうしてほしい、ああしてほしい」と毎日のように求める親がいたりしました。

 

保護者から教師がアドバイスをもらうことは、決して悪いことではありません。しかし意見が合わなかったり、正反対だったりした場合には困ってしまいました。こういったことが毎日続くと、さすがに疲れてしまいます。

 

当時、「個人情報保護法」は成立しておらず、教職員、児童の住所や名簿なども保護者に渡していました。今は「個人情報保護法」により教職員や児童の住所、電話番号を保護者に教えない学校がほとんどです。今では考えられないことではありますが、当時は休日にも教師の家まで電話をかけて長話をする親いたのです。これでは、教師も心身ともに休まる日がありません。先輩教師からは「そんなの、すぐに電話切っていいよ」「出なくていいよ」「4月当初に、家には電話するなと言っておくべきだったね」などと言われました。

 

知り合いの教師は、「うちの子は小学校2年生レベルの学習は理解しているから、うちの子だけ算数の時間に違う勉強をさせてほしい」と要求する親に出会ったそうです。しかしその子だけに、例えば“高校レベルの算数を教える”というわけにはいきません。したがって放課後、毎日のように「明日は、こう対応しよう」と学年の先生と一緒に話し合っていたようです。

 

個人面談や家庭訪問でも困った親に出会うことがあるようです。面談の際、教師が何を言っても子どもを褒めても課題を伝えても一切、黙ったままの親がいるのです。聞いてもらえているのかどうかさえ分かりません。どういう心境なのか判断できませんが、このような時には子どもが頑張っている様子を伝えた上で課題を伝え、「一緒に頑張りましょう」と伝えます。子どの様子を伝えるときには、できるだけエピソードを入れて話すようにします。

 

また、個人面談や家庭訪問は10~15分という短い時間で行われるため「何か話しておきたいこと、聞いておきたいことはありませんか」と一番初めに聞く先生は多いでしょう。私も先輩教師から「初めに親からの質問を聞いておくと良い」と教えてもらいました。最後に質問を聞いてしまうと、そこから話が広がって時間がなくなってしまう可能性があるのです。

教師の中にはあらかじめ、「聞きたいことを準備しておいてください」と伝えている人もいるかもしれません。家庭訪問では次の家に行くまでの時間も必要ですし、個人面談では次の順番の保護者が待っています。スムーズに進行させるため一番に質問を投げかけますが、大幅に面談の時間に遅刻する親、時間が過ぎているのに話が止まらない親は意外と少なくありません。

 

続きでは、教師の間で一般的に知られているモンスターペアレントの事例をご紹介します。

全文は教育情報サイト「ソクラテスのたまご」でご覧ください。

 

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